いまどこにいるのか
このリリースは experimental(実験的)です。production ready ではありませんし、 「もうすぐ完成するものの先行版」でもありません。
使える語は2つありましたが、意図的に下のほうを選びました。experimental が意味するのは、 次の2つです。インターフェース・既定値・設定が、移行手段なしにリリース間で変わり得ること。 そして書いた本人以外の手で長く動かされた実績がないこと。 ラボで動かしてください。読んでください。壊して、何が壊れたか教えてください。 失って困る端末群の前には置かないでください。
production は、宣言して手に入る性質ではありません。書いた本人以外の手で、多くの環境で動かされた結果、 後から積み上がるものです。それが起きる前に名乗れば、このプロジェクトが検証可能にしようとしている 当のものを、信じてくれと頼むことになります。
そのためこのサイトには、enterprise-grade、実戦で鍛えられた、production 実績あり、といった語が出てきません。 代わりに書いてあるのは、何を、どこで動かして、どうなったかです。
何が公開されていて、このリリースに何が入るか
取り置いたエディションはありません。この製品はオープンソースです。有償版も、 解除すべきビルドも、公開版から抜いた機能もありません。そこには、open-core の製品がふつう手元に残す4つが 明確に含まれます。マルチテナント、HA、マルチリージョン、管理コンソール。 どれも商用エディションではありません。
このリリースでは、プラットフォーム全体を公開しました。 強制コアを先に出して運用層を後から、ではありません。ポリシー評価、TLS 傍受、DLP 検査を伴う HTTP・TLS の egress、 DNS 制御、East-West 認可、mTLS デバイス識別と受け入れ、Connector 経由の社内アプリ公開、 macOS と Windows のエージェント、そして上に挙げた運用層です。
配布物、検証範囲と既知の制限はリリース説明に記載しています。導入前に確認してください。
標準の egress は Go の HTTP・TLS 実装を使います。 現在の3リージョンのラボで稼働している構成であり、DLP 検査と上流サーバーの証明書検証を有効にしたまま、 今回のリリースにも採用します。ソースには curl-impersonate の実装も含まれますが、 利用には追加のビルド・設定が必要で、標準ビルドとインストーラでは有効になりません。 egress の仕組み。
Experimental リリース、2026-09-11。 リポジトリ: github.com/lantern-networks/dsse-core。
ライセンスとは何であり、何ではないか
ベンダー鍵を何も設定していない状態、つまり既定の状態、リポジトリを clone したままの状態では、 ソフトウェアは無制限です。署名は検証されず、席数も比較されず、ライセンスのコードは そもそも走りません。解除すべきビルドも、公開版から取り除いた機能もありません。
署名済みライセンスがある場合、それは範囲を宣言し、成長だけを制限し得ます。 範囲を超える新規登録を拒否する、という形です。ステアリングを止めることも、 すでに流れている通信を切ることも、Edge を停止させることも、機能を無効化することもできません。 商用関係が終わったからといって、稼働中の配備を落としてよいはずがないからです。 そしてこの状態は自分で確認できます。それを行い得る述語は実装されていますが、 自分のテスト以外に呼び出し元が1つもありません。
production と名乗る前に、何が真である必要があるか
後から主張するとき、それがマーケティング上の判断ではなく定義された意味を持つように、いま書いておきます。
- ラボの Edge 1台を超えた、負荷とスケールの証拠
- 私たち以外の誰かのために、実トラフィックを運用している事業者
- 傍受と強制の経路に対する、独立したセキュリティレビュー
- 再現可能なビルド。リリースされたバイナリを、公開されたソースに結び付けられること
- 応答期待が定義されたサポート体制
端末の署名は済んでいます。Windows では、いちばん下の層まで届きました。macOS のパッケージは Developer ID で署名して notarize 済み。Windows のエージェントの実行ファイルも EV 証明書で署名済みです。 そして 2026 年 8 月 22 日、カーネルモードの WFP ドライバが Microsoft の attestation 署名を 得ました。Secure Boot を有効にしたまま、さらにメモリ整合性も有効にした普通の機械で読み込まれます。
署名済み macOS パッケージと、Microsoft 署名済みドライバを含む Windows インストーラを
0.3.1 GitHub リリースで公開しました。
署名済みパッケージの配布も、公開リリースの一部です。チェックサム、ソースの SBOM、導入手順も用意しています。
なお、ご自分でコンパイルしたドライバは Microsoft が署名したものではないため、
testsigning モードが必要です。